「もう一度言ってみやがれ、この腐ったパン種野郎!きさまの顔を叩きのめして少しはましにしてやろうか」 -- ウィリアム・シェイクスピア「トロイラスとクレシダ」より
>> エイジャックスはおもしろいです。あんなことやこんなこと、夢が膨らみます。例えば、数十秒ごとに位置が更新されるライブ絵馬とか(今でも出来るのでしょうか?)、あとウィキの更新衝突検出なんかに使えそう。同じページを同時刻に編集しているもの同士でチャットなんかしたりして。「あーその項目ですか、じゃ、そっちはお任せします」とかとか。いや、編集画面が勝手に書き変わっていくなんてのもよいかも。
こういうのって、もうフラッシュで実現されているものをうまく落としてくればいいから楽ですよね。エイジャックスとはエブリワンズ・フラッシュと言えるのかも知れません。
しかし、エイジャックスの真の価値は Web アプリケーションの、CGIからの解放にあるのではないでしょうか。いままでは、煩雑なスクリプト言語の実行やCGIそのものの制約の中でプログラミングせざるを得なかったのが、これを使うと Javascript だけで完結できます。データの更新がしたければ、そのオブジェクトがデータベースサーバーを直に呼び出せばいいのです。値を QUERY_STRING にセットして、スクリプトを呼び出して、処理を行って、テンプレートのHTMLを全てをコンパイルしてヘッダと一緒に出力する……もうそんなことをする必要はないのです。よく考えたら、処理ごとに画面全体を遷移するなんて狂気の沙汰ですよね。
サーバーにはデータベース以外何も置かないなんてのも面白いかも知れません。Web アプリケーションの設定自体もクライアントのブラウザ上にあるのです。クッキーがエクスパイアすれば全てパー。ゲームブック風のウェブゲームなんかに使えるかもしれません。(あるいは、「ふっかつのじゅもんがちがいます」とか)。
アプリケーションのセットアップもちょっと変わるでしょう。ディレクトリには Javascript をまとめたjarと、そこへのリンクだけを書いたindex.htmlがあって、あとはデータベースのラッパーとしての適当なスクリプト言語のファイルがあるだけ!空中で組み立てられたビュー側がこいつにお伺いを立てるわけです(インターフェイスを変えたければ、どうぞクライアント側でご勝手に、と)。Javascript をビューにした tDiary クローンなんてどうでしょう。クローンというか、ライブラリとしての tdiary.rb は流用して、ビュー側がその場その場で日記データを要求するのです(うわ、テストが楽に書けそうです)。もう名前も決めてあります。LuftDiary、と。空中を意味するドイツ語からです。そこなら寝るのに狭くない……。
で、具体的には今考えているのがこれで、ちょっと今、時間がないので作れないのですが、まーだいたい出来ている気がします。もし出来なくてもこれは単なるメモですから、誰かが死ぬわけじゃなし別にいいですよね。add_edit_proc にスクリプトを書く。最初に編集ページの last-modified を保存、あとは xmlhttprequest オブジェクトを setInterval で何十秒かごとに見に行って更新されていたら赤い字で警告/ポップアップというところでしょうか。
おーブルース・スターリングさんの Blog でアイシュワリヤー・ライさんが取り上げられています。いつ見ても美しいです。僕は TV 等で喧伝されている女性に、こういう感情を覚えたことがないので、おそらく自分は脳のそういう部分が死んでいるのだと思っていましたが、まんざらそうでもないようです。美しいです。
2 月 22 日の日記に僕は書きました。自由な AAC エンコーダー FAAC を使って foobar2k で聴く方法を。でもこれは間違っていました。あの方法では iPod shuflle で聴けなかったりしますし、ユニコードタグが化けてしまいます。結論としては、mp3 を使いましょうということです。
そう、僕のところにやっと iPod shuffle が届きました。手にとって見ると、やはり素晴らしい製品です。ええ、液晶がないのがオモチャみたいで安っぽいとか、電池が 1,2 年しか持たないとか、Apple の利益率高すぎだろとか、いろいろと言われているのは知っています。ですが、実際のところやっぱりこの製品はクールですよ。とても小さくて音楽プレイヤーとしての必要十分の機能を備えています。ホイールコントローラは異常に直感的で操作しやすいです。デジタルガジェットは最初から賞味期限が短いと考えるべきで、それならこれぐらいオモチャっぽくてそんなに値段も張らないこれはいい製品だと思います。
ところが。初めのうちは意気揚々と使っていたのですが、どうもおかしいのです。僕が以前からエンコードしていた音楽ファイルのうちいくつかが、再生されません。iTunes でエンコードしているとちゃんと再生されます。最初、僕は怒り狂いました。「おのれ Apple、よくも僕の自由を踏みにじったな!貴様ら企業の金儲けのために、貴様ら企業の商業的寡占のために、faac でエンコードした aac を再生しないのだな!もう許すことはできない。オープンソース以外のものを信じようとした僕が間違っていた。この上は銀座に対して自由を求めるテ口を決行し、その後は宗家に入って一生オプソと共に暮らそう……」と思いました。ですが、よく考えると何かヘンです。別に iPod shuflle は DRM かなにかで faac のファイルをハネているわけではありません。単純に、iPod shuffle の内蔵プレイヤーがタコであるか、それとも、まだ faac が完全ではないかのどちらかです。それで、 faac にはまだ未成熟なところがあると思います。バグも残っているみたいですし、それに世界で数多く売れている iPod shuffle 用 aac のエンコードに対応しないのは、ある意味ではバグだと言えるのかもしれません。
ですから、僕は待つことにします。faac が shuffle に対応するのを。それまでは大いなる伝統のある lame を使うことにします。iTunes を使えばいいですって?あんな重たくて、標準では Vorbis にも TTA にも FLAC にも対応していないソフトを使う気にはなりません。ちなみに、CDex から iTunes エンコーダを使う方法もあるみたいですね。