>> いつでも書けると思うとかえってメモすることがありません。以前は衆人の目を気にするなかで 3 分ぐらいで書いていました。これからもあまり推敲せず、思いついたことを線形にメモしていくつもりです。もう定期的にニュースを取り上げることはありません。あれはどちらかといえば、狂気の沙汰でした。
は最高に面白いです。唯我論とテクノロジーを相手に行くところまで行きます。そしてジョークも最高です。イーガンはアイデアの奇抜さが語られることが多いですがブラックなジョークのうまさもたまりません。「行動原理」も読みましたが、なんでそこで動物農場やねんとか、インプラントショップの描写とか面白いです。まあしかし、あの主人公はインプラントがあろうがなかろうが復讐していたと思いますけれど。銃を購入したり復讐相手に探偵をつけたりしている時点でもうあとは引き金を引くだけでしょう。この作品は最後のオチが素晴らしいのです。Closer はとても短いのでもう半分以上読んでしまいました。もったいないです。
もったいないといえば「宿命の交わる城」ももう読んでしまいました。900 円が、ああ。これも面白かったです。次々と繰り出されるタロットカードへの解釈で、物語をその場その場で作っていくようなのに、そのパズル的なカッチリ感はすごいです。カルヴィーノはイタリア民話集という本を出していましたからそういう古典的な物語の抽象部分をうまく使っているのでしょう。タロットといえば日本では荒木「ジョジョの奇妙な冒険」でしょうけれど、巻末の解説を読むと、あの漫画のストーリーにある、タロットの起源がエジプトだというのは全く誤った説だそうです。神秘的な占いの道具になったのは 18 世紀以降のことで、それ以前は素朴な賭け事の道具だったそうです。知りませんでした。でもそれにしてはタロットの大アルカナ、愚者、魔術師……は、日本人の僕でさえも、あまりにいろいろな意味も持ちすぎているように思います。怖すぎてあれで賭けをする気にはなれないです。
タロットと言えば僕にはデータイーストのゲーム、「マジカルドロップ」が思い浮かびます。あれはとても面白かったです。パズルのように見えてアクションゲームだったのが良かったです。僕は同時期にブームであったパズルゲーム、ぷよぷよが出来ない人間だったからです。そして、昔の友人だった人があのゲームが大好きで、ゲームセンターの隅でずっとやっていたのを思い出します。今はもうその場所もありません。昨日、携帯電話を新しくしたときに彼との連絡手段もなくなりました。しかし、それほどの喪失感でもありません。結局のところ一期一会だということです。いえ、違います。それは僕による現状の都合のいい解釈です。努力すれば、具体的には音声通話をすれば、彼とはいくらでも連絡がとれます。何年かそこらで人は変わりません。やればなんでもできます。