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»今日は花見見をしてきました。近所の花見ポイントに行き、奇跡的に空いているベンチに座り、本を開いて読んでいるフリをしながらヒトを観察、分析、考察するのです。ヒトというものは大変に面白いです。単体として捉えるにはあまりにも数が多すぎ、群体として捉えるにはあまりにも違いすぎています。僕もヒトであるということもあるのでしょう、一人の通行人からほとんど無限に近い量の情報を読み取ることができます。他の動物、植物からは切り捨てられたり、全て同じなので考慮する必要のない部分も、ある程度推論することができます。そしてその推論がさらに別の推論を導く物語になり、観察は永遠に終わることがありません。そうこうしているうちに通行人は去ってしまい、また新たに興味深い通行人が通りかかります。これもまた別の全く違う生き物です。似たような部分もたくさんありませすが、違いは無視できないほど明白で、また一からやり直さなければなりません。全体、部分、隠された背後関係。観察の手法は主に絵画、デッサンのものを使います。昔、A・ルーミスさんのデッサン本を読んで勉強したことがあります。複雑に見える物体も、多少の多角形を組み合わせていけば構築できますし、物体を大まかに形づくるのはその陰影です。

»観察で気をつけなくてはいけないのは、目を細めて斜めに見てしまうことです。タバコ、ゴミ、無責任な犬の管理、嬌声、羽虫の蚊柱など嫌なものはたくさんあります。でも、そうするのは間違っています。観察することが主題であるのならば、ただ観察するのがもっとも誠実な態度です。どんなことであれ、もっとも誠実な態度をとることはもっとも誠実な態度なのです。……。

»僕は何を書いているのでしょう。いろいろなことがあって、ある程度長い文を落ち着いて書くことができるようにはなりましたが、それで出来上がったこの文章はいったい何なのでしょう。まあいいです、これもリハビリみたいなものです。

»というか後から読み返すとまんま「パロマー」さんそのままです。影響されやすすぎです。

» [food] 自家製ハム

豚のかたまり肉がとても安かったので買ってきました。アメリカ産のお肉を日本人がチェックしたと書いてあります。社会的なことは良く分かりませんが、とにかく安くて量があればそれにこしたことはありません。これで茹でハムを作るのです。今、お肉は冷蔵庫で香味野菜と砂糖、塩、胡椒、ブーケガルニのスープに漬かっています。明日取り出してじっくり低温で茹でると出来上がりです。楽しみです。しかし問題がひとつあります。それは、漬け汁がとても泡立っているということです。これは正常な反応なのでしょうか。お肉が腐敗しているということでしょうか。漬けるまえにお肉はよく洗いましたし、塩と胡椒は多めに入れました。ある程度の腐敗なら、茹でてしまえば少なくとも食べられはします。問題はそれがある程度ではなかったらどうしようかということです。それは明日茹でれば分かります。漬け汁に使った香味野菜は捨てるしかないでしょうか。もったいないですが泡のせいで食べる気もしません。

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