# 123

»昨日からずっと tDiary 2nd サーバーが落ちていたのでとてもストレスが溜まります。僕は自分の日記を一日に何回か読み返さないと落ち着かないのです。僕はプロ級の自己卑下家なのですが、それでも自分のこの日記はとてもよく出来ていると自負しています。多分この日記を止めてしまった後でも、僕はログを大切に大切に保存するでしょう。デジタルデータでこんなにも大切で後に残るものを作ってしまったことはありません。僕が昔、日記を作る以前の昔は OS を新規インストールしても、復旧するようなデータがありませんでした。いえ、データはありましたがそれに執着することがなかったのです。自分の手で何日もかけて作った成果物も、後生大事に録り溜めていた音楽や映像のデータも、他人から送られたメールでさえも綺麗さっぱり記憶穴の中、つまり、誰の手にも届かないところに完全に消去してしていました。そういえば、コンピュータを使うことにおいて最高の快楽はなにかという質問で、一番多く出される解答は HDD の完全フォーマットだ、と聞いたことがあります。バックアップメディアというものを全く残していなかった僕は、この快楽の一番の享受者だったのでしょう。ですが僕にはこの日記のログというデータが出来てしまいました。これに執着を持たないなんてことはできません。僕がもし墓を持てるとするのなら墓碑にこの日記のログをバイナリで刻みつけて欲しいとさえ思うぐらいです。これは嘘です。死者に日記はなんの意味もありません。

»僕は 3 時間前から 10 分おきに自分の日記にアクセスしています。非情なことに日記は表示されません。ネットワークがタイムアウトになったり、あるいは squid のエラーが表示されます。ですが僕はあきらめません。何度も何度も規則的なリロードを繰り返します。僕は自分自身を一種のリロードマシーンに変貌させます。更新、失敗、更新、失敗。更新、失敗。今、こうやって書いている僕はむしろリロードマシーンの空き時間を使って思考しているのです。更新、失敗。更新、失敗。何度この動作と休憩を繰り返したでしょうか。その時は突然やってきました。更新中であることを表すブラウザのアニメーションが止まり、ぞくぞくとレンダリングを始めます。僕がリロード動作のたびに願ったページ、僕が自分でほぼ全て構築したと胸を張って言えるものが目の前に現れます。これは素晴らしいことです。僕は喜ぶべきかもしれません。ですがそれはできないのです。なぜなら、どす黒い怒りの感情がふつふつと胃の下で煮えたぎっているからです。これは無償のウェブサービスですから何も僕には言うことができません。ですが、何時間も前から音信不通であった僕の日記を僕はどれほど心配したことでしょう。これは理解されないかもしれません。

» [blog] Google, Blog サービス参入……か?

まだ何もありません。

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