» Lightweight Language Weekend 1 日目レポート

行ってきました。朝 9:45 ごろ JR 大久保駅に到着。会場までの地図を印刷しておいてのにあまり役に立ちませんでした。結局迷ってぐるぐるあちこち回るはめに。やっと見つけたと思ったら、駅からものすごく近いところでした。トホホ。ここで入場チケットを忘れてきたことに気がつきました。でも、事情をもぎりの人に話して入場しました。土曜日の朝ですこし早い時間のせいか会場にあまり人が居ない印象です。適当に前の席に陣取ります。前の人が「ゴーヤー茶」とかいう不思議な飲み物を飲んでいたのにビビりました。やっぱりプログラマはちょっと Weired な人が多いのだなあと思います。会場をいろいろ見渡すとやっぱり PowerBook が多いです。やっぱり今、UNIX を本気で使おうとすると Mac OS X 上で使うのがいいのでしょうか。それ以外は Win 機ばかり。X の画面はあまりなかったように思います。Win と UNIX のデュアルブートにしていても、資料の日本語 PDF を読むために Win を立ち上げていたからでしょうか。

Language Update

• Common Lisp:

あの先生と生徒がかけあいをするスライドを見て、生徒「先生、どうしてそんなにカッコを操れるのですか？」先生「ああ、カッコ、そんなものもあったな」という Lisp 界では有名な会話を思い出しました。Lisp は自律型の掃除機 Roomba の中で動いていたりとか、ロボット(HRP とかかな?)にも搭載されているそう。プログラマにとって Lisp は秘密兵器。マクロとかで高生産性を得られるとか。

• Curl:

プレゼンはかなり凄かった。ブラウザ上の折れ線グラフをポップアップ内で拡大して表示できるのは結構すごい。Curl 言語もチラっと見ましたが、{} ブロックを連鎖的に書いていく感じ。会社の規模としては、本社に 30 人、アジア支社に 10 人程度でやっているそう。「ぶっちゃけ、それで儲けはでているのか」とか聞けばよかったかも。

• Gauche:

何故かこれだけ処理系の名前。Scheme != Gauche なのでしょうか。Gauche のウェブは結構見ているので特に目新しいことはなし。継続渡しの Web アプリケーション Kahua のデモで URL に継続オブジェクトを指定してカウンター(?)を実現していたのが面白かった。ただし、指摘されていたがかなりメモリを食うそう。見た感じちょっと重そうだったし、つい先日 /. ed されていたのも思い出した。

• Groovy:

kakutani さんのプレゼン。日本語コミュニティが非常薄いのを嘆いていました。機能や生い立ちをサラッと説明して終わり、と思ったらここからが凄かった。その名も「ジャバの奇妙な冒険」。JoJo コラじゃねーか。主人公は Java。eclipse 仮面に エイジャの赤石 (ruby) をはめ込んで、弱点の Sun を克服！究極生物 Groovy の誕生だァーー！！ってもう笑うしかありません。Jython も eclipse から使えるので、これからの強敵になるとも。やっぱり kakutani さんはすごかったです。

• Haskell:

nobsun さんのプレゼン。言語として非正格だったり、Lazy なところが良いと。あまりに良すぎるので、ループを書くことすら忘れてしまうそう。How ではなく、What で書ける(ように見える)のも良いそう。LL ではあるが、反則技として GHC でコンパイルしてしまえるのも強みと。

• Perl:

あまり去年より変化がない。でも Parrot は意外によく出来ていて、もういくつかの言語は実装ずみだとか。bf というのがあったが、brainf__k のことでしょうか。Perl6 はなかなかでない、今年の終わりには b2 が出るのでは、ユニコード演算子があったりするが、そのあたりは Parrot VM 上で簡単に変更可能だそう。まだ何も出来ていない Perl6 ですが、その本は第二版が既に出ているのが面白かった。

• PHP:

5.0 が最近出たが、それはまだ開発者の間でも出すなという声があったそうで、現在 5.1 を開発中だとか。PHP の開発元 Zend 社が Sun に買収されるとの噂がある。

• Python:

日本ではあまり知名度ないが、欧州では Perl に継ぐ人気だとか。プレゼン自体は特に目新しいものはなし。

• Pnuts:

言語自体はかなり昔から雑誌等で知っていましたが、お一人で作っていて、まだ正式リリースをしていないとは知りませんでした。Java のシステムを使えるところでは使うという、かなり割り切った言語のようです。オブジェクト指向の部分が prototype ベースというのが面白そうと思いました。

• Ruby:

今年も matz さんのスライドは出ませんでした。これからの Ruby は国際化、新しい仕様、高速化のための新 VM の搭載等を考えているそう。RubyGems というパッケージシステムで、異なるバージョンのライブラリを同時にインストールできるのが面白いそう。個人的にははやく本物のキーワード引数が欲しいと思っているので、がんばって欲しいです。

• Squeak:

これはデモが凄かったです。マウスでちょこちょこクリックしてプログラムしたり、別プロセスの Squeak VM にオブジェクトがワープしたり、オブジェクトブラウザを斜めにしてプログラミングしたりするのデモでは喝采が上がっていました。日本では Squeak 本が 3 冊出ていて、4 冊目が日本人の書いたもので最近出るそうなので、これはちょっとチェックしないと思わせてくれます。ただ、僕があれで仕事をしたいかというと微妙なところですが。

お昼休みはドトールでまったり。その後、書籍販売の階を見て回りました。そこでなんとあの、諸事情でしばらく書店にはでないというはてなダイアリー本が置いています。ざっと立ち読みしましたが、後ろの方の近藤社長の生活みたいなあたりは楽しそうだなと思いました。つい魔がさして、最近入り浸っている本棚.org の開発者、増井さんが書いた Perl4 の本を買ってしまいました。僕の本棚と非常に類似している nobsun の本棚で、オススメと書かれていたのを思い出したからです。Perl4 の本今から買ってどうすんだ、という心の声も聞こえますが、なんとなく場の雰囲気で買ってしまいました。まあいいです、これも教養です。

LL を仕事に

昼食後で少し眠かったです。討論会形式でやっていましたが、微妙に言葉が食い違ったり、発言者の論旨がよくわからなかったりと、いまいち集中できませんでした。「午後は○○、おもいっきりテレビ」みたいに白板みたいなものを用意してくれれば、もっと整理された議論になったかもしれません。でも、個々の方々の仕事にまつわる話はとても面白かったです。Ruby で書いたら RedHat に入ってないから Perl でくれと言われて、腹が立ったので Python で渡したといのは痛快でしたね。「秘密兵器」としての LL って「普通のやつらのうえを行け」ですね。「普及する言語はダサい言語だ」というのは違うと思います。あれは、普及するとダサい使い方をする人が増えてくるというだけでしょう。

君ならどう書く

ls-lR シェルはデザパタの話。Perl が汚いことをやってコンパクトに収まり、Ruby がコードはわかりやすいがけっこう長くなるという結果に。Haskell はコードが宣言的、Python は発表者の方が xyzzy の Fundamental モードで書いているのを見ておっと思ったり。n-Queens はいろいろと考えてはいるが、現実的な応答時間の制限のせいで結局、ランダムとそれほと変わらずだったよう。しかし、サーバーの側があまり練られていないような印象でした。結局、Squeak が優勝したようですが。かずひこさん、残念でした。

そんなこんなで、初日は終了です。懇親会の募集もやっていましたが、なんとなく飲み会には参加したくない気分だったので帰りました。本当はこういうのに参加しておいたほうがいいのでしょうけれど。ひっこみじあんというのもありますし、あまりリアルでの僕を知られてしまうと、この日記に自由なことが書けなくなるというのも恐れているというのもあるのでしょう。まあ、とにかく明日は blog のトークがしょっぱなからあるので楽しみです。